miracle☆orion

好きなものを好きだと言いたい。

チョコフォンデュ・ディスコ(ジョー・力一バレンタインボイス2020感想)

バレンタイン2020はビターな話だと聞いて身構えていたので、トラック1・2を聴いて、「あれ?何やら普通に嬉しそうだぞ?買うの間違えた??」と思いました。
その謎は最後まで聴くと解ける訳ですが(毎度ながらこの構成面白い)。
 
ファンへの愛をチョコファウンテンに喩えるって、すごく上手いな~!!
誰かと分け合うことを前提としたチョコファウンテン。
どんな具材を選ぶか、どれだけ食べるかは「あなたたち」次第。
きっと力一さんのチョコファウンテンは、枯れることなく無限に沸き続けるのでしょう。
「飲み干せるものなら、飲み干してごらん?」という挑発も含まれていそうな声色。
独り占めしようとしてしんどくなるより、みんなでチョコファウンテンを楽しんだ方が良いんじゃない?それが「あなた」にとって幸せな状態なのでは?というのが、力一さんなりの答えなのでしょう。
トラック1・2から感じ取れる「嬉しい」という気持ちは、決して嘘ではないんですよね。
「嬉しいけれど困る」のが偽りない本音な訳で。
チョコレート売りのピエロとしてなら、適当な嘘口上をペラペラと言えるけれど、相手が「愛しているファンの一人」であるから、適当にあしらいたくないし、傷つけたくない。
「恋し続ける勇気」を称えて、誠実に向き合ってくれた結果。
ファンを振る形のストーリーなのに、逆説的にファンへの愛情表明になっているのが、ちょっと捩じくれていて面白いですね。
そのため、思っていたより苦味は感じなかった。
まぁ力一さん的にビターなものをお出ししたつもりなのに、こっちが勝手に「ありがとうりきちゃん!わたしも愛してるよ!!」と思ってしまうの、力一さん的には怪異かもしれない……それでも我々ファンはチョコファウンテンの海で泳ぎ続けるのだ。
 
今回の「あなた」について深堀りしようとすると、チョコファウンテンに頭から突っ込んで「もっとちょうだい…?」と笑うやべぇ奴が浮かんでしまうので……考えないことにしましょうね……。
 
でも直接「ファン」に語りかけてる感は、やっぱり夏まつりの方が強いんだよな~と思い、色々考えてみたんですが……トラック3~5が実際の出来事、トラック6だけ力一さんが作り出した夢の世界という解釈もあるような気がしてきました。
上手く断れなかったことを引きずっていた力一さんが、夢の中で彼女に「答え」を伝える……彼女を探し出してもう一度会うより、その方が力一さんっぽいかなぁと……。
 
「あなた」はきっと、後悔していたと思うんですよね。
偶然力一さんの行動圏を知ってしまった。
素顔を知ってしまった。
何度か後をつけてしまった。
これ以上はいけないと思いながら、どうしても抑えきれずに接触して……困らせてしまった。
もう力一さんを好きで居る資格なんかない……と思いながらも、配信があるとやっぱり観てしまう。
配信の中で力一さんは、リスナーからの恋愛相談に応えている。
いつもより真面目なトーンで話す彼の言葉は……「わたし」にも向けられているのだと思うのは、図々しすぎるだろうか。
片想いは自分の中にしかない。
「わたし」が手放したら、消えてなくなってしまう。
だったら……もう少し大事にしていても良いのかな?
「わたし」にとっての幸せは、りきちゃんを追いかけることだから。
そんな彼女が夢の中でチョコファウンテンを振舞ってもらったのだとしたら……ちょっとは報われますよね。
よかった、チョコを飲み干すやべぇ「あなた」は居なかったんだ……。

あたしをサンパチで殴って(ジョー・力一おやすみボイス感想)

のんだくれ介抱ボイスがあまりに良すぎて、「付き合う前の状態がこれなら、付き合ってる設定だとどうなるんだ……!?」と思い、おやすみボイスを購入しました。
ザ・王道……!王道の甘さ……!!
のんだくれ介抱が本編、おやすみがファンディスク。
各トラックごとにスチルがしっかり頭に浮かびます。
何なら表情差分まで浮かぶ。
お酒を飲んだ二人がお付き合いを始めて、おうちデートする関係性になったのかなと思うとニヤニヤしてしまいます。
真っ暗にしても大丈夫か確認している辺り、初めての同衾なんですかね……!
 
聴いていて恥ずかしくなるようなボイスは苦手だと本人もおっしゃっていたので、確かにイチャイチャ成分は薄めているのかもしれない。
普通に映画一本観てしまうとか、一緒に寝るけど腕枕はしないとか。
それでも「ひとんちの枕みたい」という台詞からちゃっかり匂い嗅いでるのが読み取れるし、寝落ちる寸前のじゃれ合う声も甘い空気感たっぷりだし、乙女ゲー脳をしっかり満足させてくれる匙加減がやっぱり上手いです。
ラストの台詞に降参感と色っぽさが滲んでいて、この先に待ち受けるハイパーイチャイチャタイムがいくらでも妄想で補完できてしまう。
 
程よい甘さに仕上がっているのは、基本的に「あなた」にイニシアチブを取らせる形になっているからなんですかね。
力一さんの方からぐいぐい来るのではなく、「あなた」の仰せのままに。
「あなた」の望みに応えてくれる受け身のスタンスだけれど、「俺にも聞いて」と可愛くおねだりしてくる。
夏まつりの時も「俺にも言って」と言っていますし、自分がしてほしいことを相手にもしてくれる人なのかなぁ……と思ったり。
そして彼女の積極性を見ていると、これは酔った勢いで自分から告白してますわ……力一さんの捏造ではなさそうだわ……と思いました。
 
こちらの願いを聞いてくれる力一さんだから、一緒に死体も埋めてくれる訳で……と唐突に話が飛躍してしまうんですが。
「あなた」にイニシアチブを取らせる力一さんの構図は、死体埋めにも適用されているんですよね。
自分は共犯者、「あなた」が首謀者。
天国でも地獄でも一緒に行ってあげるから、「はぐれないで」。
どんなに甘い時間を過ごしても、死体埋めと夏まつりが頭から離れない辺り、やっぱり夏まつりも遅効性の毒ですね……。
甘さを口に含んだまま夏まつりを反芻していたら、はぐれてしまった力一さんの演技も見てみたくなってしまい……失恋ボイス(力一さんが失恋する側)とかあったらいいなと思うんですけど……どうですか……既にあるなら教えてください……。

あなたを想うほど ウワアァァァァァァァァアアアアアァァァ!!!!(ジョー・力一のんだくれ介抱ボイス感想)

死体埋め、パラレルワールドバレンタイン、悪夢の夏まつり……と変化球ばかり選んできたので、そろそろ王道っぽいのを聴いておくか……お酒好きだし、のんだくれ介抱ボイス!きみに決めた!
 
という訳でネタバレ感想です。
 
コンセプトボイスは季節ボイスと違って、全トラックがっつり尺があるんですね……なるほど1500円のボリューム……!
「二人きりで飲むのは初めて」「力一さんが週末の夜は忙しいので平日の夕方」「相手は明日も明後日も仕事(水曜日?)」と、丁寧に設定されているので、ストーリーに入り込みやすい。
一軒目の居酒屋で話している二人の空気感がとても初々しいので、付き合い始めたばかりなのかな?と思って聴いていました。
テンション高め(緊張を隠しているのもある?)だけど酔っていない時と、時間経過でしっかり酔っている時との演じ分けが相変わらず上手い(実際お酒飲みながら録っていたと言っているので、リアルな部分もあるのかもですが)。
 
そして介抱パート。
 
介抱パート……
 
介抱パート…………。
 
いつもの「あなた」呼びから突然の「オマエ」呼び……GLAYか!?!?!?!?!?!?!?!?!?
突然そういうことするのやめてときめくからぁああああああああああああ!!!!!!!!!!!!
 
ここで情緒がぶっ壊れました。
不意打ちずるい。
まだ力一さんのボイスをあまり履修出来ていないからアレですけど、恋人設定でも基本的に二人称は「あなた」なんですよね?
別に「オマエ」と呼ばれたい気持ちは全然ないんですけど、こう……本来は親しい相手を「オマエ」と呼ぶ人なのに、「あなた」を「あなた」と意識的に呼んでいるのがこう……ぐっとくるものがあります。
 
そしてラストまで聴いて判明する事実。
 
付き合ってなかったんかーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
 
ええ????
まだ付き合えてはいないけど??絶賛片思いしてる相手から??飲みに誘われて??仕事終わりにメイク直して??ウキウキで居酒屋に向かう水曜日????????
何その最高なシチュエーション!!!!!!!!!!!!!
片思い中の相手と……二人きりで……あんなに楽しくお酒が飲める……片思いパートで最高潮にドキドキで幸せでキラキラしてる時じゃん!!!!!!!!!!!!!
そんな瞬間を切り取ってくれちゃって!!!!!!!!!!もう!!!!!!!!!!!!恋人設定も良いけど!!!!!!!!こういうのも!!!!!!!!!いい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そういうのもあるのか……あるのかあぁぁぁぁぁぁこのぉおおおおおお!!!!!!!!
 
付き合ってないと分かってから改めて聴き直すと、ほんと質感がリアルで良すぎる。
恋愛してるねぇぇぇぇぇぇ眩しいねぇ……。
 
これ「あなた」が酔いつぶれていなければ、そのまま告白イベントありましたよね……?
三軒目に誘われた力一さんがちょっと悩んでいるのは、酔いつぶれないうちにどこか景色の良いところに連れ出して、告白するプランがあったから……?
なお初めて聴いたときはてっきり付き合ってるもんだと思っていたので、ここはすけべ展開に持ち込もうか迷ってるのかと思ってました……どうやら違いましたねごめんね!!!!!)
力一さんの方から告白してくれたかもしれなかったのに、酔っ払ってつい言っちゃった。あーあ!!!!!
(まぁ「あなた」から見たら、力一さんは誰に対してもああいう感じなので、まさか自分に好意持ってくれてるとは思わないよね……でもたぶん他の人への態度とはきっと微妙に違うと思うよ……!!
告白された時の力一さんの反応もめちゃくちゃ気になるのに、そこは想像にお任せするのずるいな…………っていうか、本当は「あなた」はそんなこと言ってない可能性もありますね?????
両想いなのを確信していて、彼女から言わせたことにする策士……あーあ!!!!!ずるいな!!!!!!!!ずるくて良い男だな!!!!!!!!!!
 
……って思ったけど、やっぱりそんなことないかもしれない。
好きな子から告白されて、舞い上がってにやにやしてお手紙を書いてる可愛いリキチャンかもしれない。
だってアイスのくだりがね……。
酔って自制が効かなくて勝手にアイス食っちゃいました~ってさ。
好きな女の子が隣で寝ているのに、しっかり自制している訳でしょう?
手を出してしまいそうな葛藤と戦いながら、「あ゛ー!!!!!!!」ってなってアイス食っちゃったんじゃないのかい。
どうなんだいリキチャン。
 
前半でトイレトイレ言ってふざけて、後半で怒涛の攻撃を仕掛けてくる……王道は王道で刺激が強かったです。完敗乾杯。
 
こうなってくるとどれを聴いても、情緒はめちゃくちゃにされるんだな……と分かりました。
次はどうしましょ……恋人設定っぽいのに行くも良し、敢えてビターなのを挟むのも良し……。
いずれにせよもう、冷静では居られないのだから……。

君がいた夏はウケ狙いの悪夢の中(ジョー・力一夏まつりボイス2019感想)

劇薬という前評判を聞いて購入した夏まつりボイス。
事前の情報がなければ、夏恋を期待してウキウキしていたに違いないが……違う意味でドキドキしながら再生ボタンを押した。
 
(以下、毎度のことながらネタバレ感想です。)
 
トラック1とトラック2の短い台詞で、近くでお祭りがあることを知る→あまり乗り気ではないが、彼女の浴衣姿が見たいので行くことにする、という状況設定を分かりやすく説明している。
ある意味「コント・夏まつり2019」の導入部分のようだ。
「浴衣着んの?行く(即答)」のナチュラルすけべ感が美味しい。
 
トラック3からは終始「おや……りきいちの様子が……」と言いたくなる謎テンションなので、コントという第一印象は間違いではなかったのかもしれない。
そしてお祭り自体も何やら様子がおかしい。
これは……夏まつりエアプな力一さんの妄想……?と思っていたところで、最後にぽつぽつと吐露される心情。
花火の儚さにVTuberとしての自身の姿を重ね、「はぐれないでって言って」と懇願する……こんなのシリアス台本だったら泣いてしまう。
初めて聴いたときはヤンデレ風味にも感じられたけれど、聴けば聴くほど闇ではなく、ピュアな彼の願いに聞こえてくる。
 
そして最後まで聴いてからトラック1に戻ると、台詞の意味合いが違って聞こえる。
今回のボイスは、力一さんと「疑似恋人のあなた」の物語ではない。
力一さんが作り上げた夏まつりの世界に、「ファンであるあなた自身」が引きずり込まれている構図なのではないか。
トラック1でボイス収録をしようとしていた力一さんは、お祭りの存在に気付いても、実際には外に出ていない。
そもそも「あなた」という恋人も居ない。
お祭りに思いを馳せ、「こんなお祭りだったら嫌だなぁ」という妄想のまま筆を走らせ、ウケ狙いの悪夢を作り上げて、そこに名前も顔も知らない「あなた」を招いた。
(ちなみにわたしは前回の記事で触れた、人をおかしくさせる音声を作る回のりきいちファームを観た直後に、このボイスを買いました。「ウケ狙いの悪夢」を存分に味わわされた後なので、耳を澄ませばケチャが聞こえてきそう……)
あくまで力一さんとファンの関係性なので、人混みの中ではぐれそうでも、決して手は繋いでくれない。
でも「架空のあなた」という皮一枚を挟まず、直接「あなた自身」に語りかけてくれているから、ある意味ではいつもより距離が近い。
「はぐれないで」とどんなに願っても、手を繋いだり、抱き締めたり、物理的に繋ぎ止めることは出来ない関係。
だけど「はぐれないで」という言葉を伝えれば、素直に喜び「ぜってぇはぐれねーかんね」と言ってくれる。
彼の作り出す世界を面白がる「あなた」たちの姿に、幸せを感じてくれている。
そんな彼をいつまでも応援したいと思える、素敵なボイスでした。
 
トラック6が終わった後、「あなた」はふと目を覚ます。
どうやら力一さんの配信を観ながら、寝落ちてしまったようだ。
夢に力一さんが出てきたような気がするのに、内容が全く思い出せない。
「めちゃくちゃ面白かったはずなんだけどなぁ……」とがっかりしながらも、何故だか唇から言葉が零れ落ちた。
「……はぐれないよ。大好き」
視聴後に残った質感はそんな感じ。
わたしの中では劇薬というより、睡眠薬でした。
 
そんな訳で、次はどうしましょうね……。
力一さんの心情を掘り下げるなら、あめもようの私小説が良さそうですが……変化球ばかり喰らってる気もするので、そろそろ王道っぽいのも聴いておきませんか??という気持ちもあります。
 
 
 
最後にやっぱり一言言っておこう。
 
りきちゃーん!!!!!!!!泣かないでぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!

チョコと一緒に語彙が溶けてゆく(ジョー・力一バレンタインボイス2021感想)

前回の記事を書いた後、バレンタインボイス2021にヒモ設定が収録されていることを知り、次は君に決めた!!!!!!!となりました。
しかも異なる4種の設定のアソート。
1つの世界にどっぷり浸るのも良いですが(死体埋めのようなディープなテーマだと特に)、変幻自在な力一さんを味わえるのも良いですね!
そんな訳で以下はネタバレ感想です。
 
トラック1は4キャラ分の「ハッピーバレンタイン」。
同じ台詞なのに、4人のニュアンスの違いの出し方がとても上手い。
全くの別人ならまだしも、クール系2人と陽気な2人がそれぞれ似ているので、微妙な演じ分けが難しそうなのに、ちゃんと4人存在している。
シニカルな中に大人の優しさが滲む教師、生真面目さの中に情熱的な愛情が潜む執事、チャラくて駄目な奴だけど「あなた」への愛情は伝わってくるヒモ、そしてナチュラルなピエロ力一さん。
 
まずファンからの「女の子を振ってほしい」という要望を、教師と生徒という関係性に落とし込んでいるのが上手いですね。
なるほど、そう来たかー!!!!!
手酷くされたい気持ちも分かるけれど、そういうのは聴きたくない人も居る訳で。
ヒモにしても、モラハラ的な要素を入れずに仕上げている辺り、匙加減が上手い。
女を殴らなそうな、時々ジュース買ってくれそうなヒモ。
これ聴いても好感度が下がりませんもんね。
その絶妙なバランス感覚は、身軽に曲芸をこなすピエロそのもの(ご本人は「そういうの何も出来ない」とおっしゃっているけれど)
 
そして三者三様の魅力的な演技を見せた後で、とびきりチャーミングなシンプルリキチャンをお出ししてくるものだから、「そのままのリキチャンが一番だよ!!!!!!!好き!!!!!!!!!!」って思わせる構成になってますよね……これが計算なのか、こちらが勝手にそう感じてしまうだけなのか、判断に迷うんですけれども…………。
他のキャラがしっかり作り込まれ、個性的な味付けがされているお陰で、シンプルリキチャンの素材の良さが際立っている。
個人的には今まで力一さんのことを可愛いとは思っていなかったのですが、このボイスを聴いて「この人ってこんなに可愛らしい人だったんだ……」と“気づき”を得てしまった。
ほろ苦い先生との恋や、乙女ゲー的な執事ワールドや、現実ではご遠慮したいヒモくんとの生活と一緒にコレをお出しされることで、じわりと滲む可愛らしさを堪能出来る。
凝ったスイーツ3つに新鮮なフルーツが添えられた、デザートプレートのようなボイスセット。
これはまさにバレンタインですわ……。
 
そんな設定と構成の大勝利に加えて、表情がありありと浮かぶ声の演技。
本命チョコであることを告げられた先生の困り顔も、無表情だった執事が頬を微かに染めるところも、しっかりと伝わってくる。
ヒモくんもシンプルリキチャンも終始ご機嫌なのは一緒なのに、ヒモくんはへらへら笑いで、リキチャンはにこにこなんですよね。
 
個人的に先生に関しては、色々とバックグラウンドを想像したくなります。
自分のことを不真面目な教師だと思っていそうだけれど、めちゃくちゃ生徒思いな先生。
プライベートではもっと雑な話し方になるし、男友達との飲み会で「生徒からバレンタインチョコもらっちゃってさー」と話題にすることもあるでしょう。
でも「付き合っちゃえよー」とか言われても悪ノリすることなく、「付き合わねーよ、大事な教え子なんだから」とマジレスしちゃうタイプ。
「きみ」が大人になって同窓会で再会して、「先生にバレンタインチョコあげたの、覚えてますか?」と聞いたら、本気で忘れていた顔をした後、「あー!そんなこともあったなぁ。きみくらいだったよ、俺にチョコをくれた物好きな生徒なんて」と懐かしそうに笑ってくれるけど、その手には指輪があるし、スマホの待ち受け画面は子供の写真。
そんなイメージです(妄想)。
「没収しっぱなしには出来ないよ。きみが思ってるより、大事なものだから。」って、めちゃくちゃ良い台詞ですよね。
もう良い大人なのに、この台詞を聴いた瞬間、JKになってしまう。
「大人ってずるい!!」とハンカチを噛んでしまう。
先生は決してずるくなくて、誠実に向き合ってくれた結果なんですけれどもね……でも、そんなの言われたらますます好きになっちゃうからね……ずるいよね……!
この先生のキャラが似合いすぎているのに、「シンプルおれ」としてお出しされるのがアレなんだもんな……大人の色気と子供の無邪気さが矛盾なく共存しているのも、力一さんの魅力なのだと思い知らされました。
 
あとヒモくんが「試行錯誤」だの「迅速に方向転換」だの言ってる感じ、普段は「いつかおれすげーことやろうと思ってんだー」みたいに語ってそうだなぁと思いました。
彼女から睨まれるまで、本当に後片付け押し付けて寝ようとしていただろうしね。
そうやって彼女はヒモくんをしっかり躾けている気でいそうだけど、きっとある日突然消えるよね……。
 
そんな訳でやっぱり感想なのか妄想なのか分からなくなってしまいましたが、書き残しておきます。
言葉にならない悶えを無理やり言語化しているので、語彙が溶けかけているのは重々承知です。
 
そして上記の感想を書き終えた後、ボイス紹介動画の存在を知りました。
次は何にしようか迷っていたので助かる…!!
この解説のお陰で分かりましたが、バレンタインのシンプルリキチャンの可愛さは、特に計算していないようですね……死体埋めから入ってしまったお陰で、シンプルリキチャンボイスと出会うのが初めてだったので、免疫がなかったのでしょう……。
そして先生はずるくないけれど、それを書いた力一さんは普通にずるかった。
すけべver.の先生が聴けたのは、ある意味美味しかったです。
死体埋めのシャワーのくだりも、すけべ解釈で合っていたようで安心しました(?)
個人的には死体埋めボイスのことを劇薬だと思っていたのですが、公式の劇薬は他に存在していたのですね……。
ご本人もちょうど「3番目くらいに聴いてほしい」とおっしゃっていることですし、次は夏まつり2019ですかね。
学園祭2019やクリスマス2019やアウトドア2021辺りは普通に自分が好きそうなシチュエーションだし、問題作と言われるバレンタイン2020やお月見2020も興味津々だし、恐らくあめもよう2020も刺さるだろうし、コンセプトボイスも自分の願望を叶えてくれそうだし、力一さんが脚本・演出までやっているというならギャングスターも気になるし、勿論個人ボイス集は外せないし……。
聴く順番によっても印象が変わりそうなので、楽しみながら選ぼうと思います。
 
あとこちらの動画もボイスの内容考えるやつなのかな!?と思って再生したら、全然違ったんですが……笑
自分の声で遊んで大笑いしてる力一さん、大変良かったです。
車内で聴いても「うるせーwwww」と思ったので、イヤホンで聴いたら大変なことになりそう……まさにウケ狙いの悪夢。
この器用さを悪ふざけに使うとこうなり、真面目に使うと逆夢のボイスパーカッションになる訳ですねぇ……武器が強すぎる。好きです(小声)

育休から復帰したら、正体不明のピエロと××を埋めに行くことになった話

社会人になってから、わたしは長らく電車での長距離通勤をしていた。
平日の夜はあまり夜更かしをしないので、電車に乗っている間は貴重な趣味の時間。
イヤホンを装着し、TVerでドラマやバラエティを観たり、radikoで好きな俳優さんや芸人さんのラジオを聴いて過ごすことが多かった。

しかし子供が産まれ、生活スタイルが大きく変わった。
育休中はEテレ漬けで過ごし、いざ仕事復帰。
わたしは電車通勤から、車通勤に切り替えることに決めた。
乗り換え時間などのタイムロスを考えると、車の方が色々と都合が良いからだ。
そこで問題となるのが、毎日往復2時間となる車内での過ごし方。
好きな音楽を聴くのは勿論良いが、どうせなら何か新しいものに触れてみたい。
その方が眠気覚ましにもなりそうだ。
早速Twitter(アプリのアップデートを怠っているので、現在もわたしのホーム画面には鳥アイコンが鎮座している)のフォロワーさんたちに、「長距離通勤のお供におすすめのラジオはないか?」と聞いてみた。
主にradikoを使って聴くことを想定していたのだが、返ってきた答えはポッドキャスト番組やWEBラジオなど幅広いものだった。
凝り固まった自分の価値観に気づかされ、人に聞いてみて本当に良かったと思った。

その中で友人の一人が、「もしVTuberが大丈夫だったら」という前置きで、YouTubeの動画へのリンクを貼ってくれていた。
正直そのリプを見たときは、「大丈夫か大丈夫じゃないかで言ったら、あんまり大丈夫じゃないな……」と思った。
決してVTuberへの嫌悪感があった訳ではない。
ただ「全く知らない」だけ。
強いて言えば、大好きな芸人さんがVTuberを題材にしたコント番組をやっていたので、その知識しかない。
後は知人から「娘が急に『志摩スペイン村に行きたい』と言い出したのだけれど、どうして流行っているの?」と聞かれ、調べてみたらVTuberの女の子が出てきて「ふーん」と思った程度。
だからわたしは「ちょっと怖そうだから、勇気が出たら観てみる」と返した。
この時点で、教えてもらった動画の優先順位は最下位だった。
しかし友人は、更にもう一つURLを送ってくれた。
動画のタイトルは「すけべ怪談」。
わたしはとにかくホラーが苦手で、夏になるとテレビCMでもホラー映画が流れることを忌々しく思っていた。
しかしすけべ怪談。
すけべと、怪談。
その取り合わせは、正直とても気になる。
わたしはフォロワー各位から教えてもらった様々なコンテンツをとりあえず横に置いておいて、通勤初日のお供にすけべ怪談を選んだのだった。
https://www.youtube.com/live/hnxff_V_k8Y?si=GJqGyibL-T_0320W

動画は6時間超の長尺だったが、耳だけは空いているわたしには全く問題なかった。
読み上げられる怪談はライトな下ネタから官能小説めいたもの、よく練られたホラー色の濃いものまでバラエティに富んでいて、全く飽きない。
そしてそれを語る男性(当然名前はジョー・カーだと思っていたので、おたよりの中で「りきなんとかさん」と呼び掛けられていることに首を傾げていた)の、しっとりとして艶のある上品な声色が、何とも耳に心地好かった。
何日かに分けてその濃密なすけべ怪談の世界にどっぷりと浸かり、気づけばアフター配信まで聴いていた。
もっとこの人の声が聴きたい……そう思ったわたしは、件の友人が最初に送ってくれていたURLに手を伸ばしたのだった。

https://www.youtube.com/live/AnxhPHyMFjk?si=vxurC0E4kuDqHS08

彼女が送ってくれていたのは、「ラジオ深夜32時」。
すけべ怪談のしっとりとした語り口に浸っていたわたしは、ラジオでの軽妙な語り口にとても驚かされた。
否、すけべ怪談の中でもトーク部分は普通の喋り方だった筈なのだが、わたしの頭に強く残っていたのは、艶っぽい語り部の印象だった。
しかし戸惑う暇もなく、彼のマシンガントークにどんどん引き込まれてゆく。
頭の回転の速さ、豊富な語彙、絶妙な話題のチョイス(黄金ボキャブラ天国にどハマりした世代なので、その手の話題には激しく首を振ってしまう)。
そして一人でこれだけ話し続けているのに、途中で全力の歌を差し挟むことにも驚いてしまった。
しかも楽器の音まで自分でテレレレするスタイル…………何かもう…………好きにならずには居られない。

ここまで来るともう、動画を再生する手が止まらない。
朝も夕も車内では、ひたすら彼のラジオを聴いていた(ハマると網羅したくなる性質なので、1から順番に)。
マスクの下で笑いを噛み殺さなくとも、堂々と笑えるのが車通勤の良いところである。
彼のトークを聴いていると全く眠くならないし、通勤時間が楽しみにさえなった。
このままライトに、ラジオだけ楽しむのも良いだろう。
しかし折角こんなに素敵な人に出会えたのだから、もっと深みにハマってみたい。
そのために必要なあと一撃が何なのか、それは自分でも薄々気づいていた。
歌動画である。
聴いたらきっと引き返せなくなると分かっていたが、敢えてアクセルを踏み込んで突っ込むことにした(散々車通勤の話をしていたのに、この喩えは良くない。ちなみにこれは週末、自宅に居る時の話なので、決して運転中ではない)。
フィーリングで選んだのは歌謡曲リレーだったのだが、予想通りツボだった。

https://www.youtube.com/live/I47bWWyS6Vo?si=jsNfvYkeOz2TEITt

歌が上手くて気持ち良すぎる。
なおわたしの音楽の好みはヴィジュアル系なので、力一さんの好みとは被らないな……と思っていたが、PIERROTの脳内モルヒネを歌っていたので驚いた(何故その選曲……?)

https://youtu.be/T2eL7h85IoU?si=lmKVo3P8Zftew0Ok

Eテレ漬けだった身には、周央サンゴちゃんとのおかいつ縛り歌枠も大変沁みた(サンゴちゃんが志摩スペイン村の子だと気づいたことで、伏線が回収された)。

https://www.youtube.com/live/bI8b-bi61qA?si=w3K859mMh8_cOyoI

そして友人から教わった逆夢があまりにもあまりにも良すぎて、何周したか分からない。
ラジオでの愉快なお兄さんっぷりにすっかり慣れたところで、真剣に歌う姿を見せられると大変心臓に悪い。

https://youtu.be/xAFw99TER0k?si=qb1dx_GVTdvhjLMv

推しと呼べるほどハマったわたしは、「力一さんがいつも傍に居てくれたらいいのに……」と思うようになった。
いつも傍に居て、好き勝手に色々なことを喋って、気分が乗ってきたら歌ってほしい。
しかしそれは彼の配信スタイルそのものではないか。
ということはつまり……その願いは既に叶っているのだ。
VTuberってすごい。

基本的に車内ではラジオ深夜32時を聴いていたが(ラジオの名前が現在は違うことは把握しているが、まだ追いつけていない)、時々友人から教わった別のVTuberの動画を流すこともあった。
その日はサンゴちゃんの雑談を聴いていたのだが、その中で彼女が発売中の「片思いボイス」「ハロウィンボイス」なるものに言及していた。
「そういうのもあるのか……」と脳内ゴローが呟く。
そういえば力一さんも時折、「ボイスの台本を書かないと」と言っていたような気がする。
片思い、ハロウィン。
具体的な単語が頭につくと、それがどういうものなのかすぐ察しがついた。
うたプリで履修しまくったアレだ。
しかしラジオの印象からして、彼が乙女ゲー的な台詞を喋る様をあまり想像出来ない。
一体どんな感じなんだろう……と軽率に検索したわたしは…………知ってしまった。
死体埋めボイスの存在を。
1000円で力一さんが??????一緒に死体を???????埋めてくれる???????????
訳が分からない。
何故そんなニッチなものが存在すると言うのか。
一通りパニックにはなったが、買わないという選択肢はなく、購入手続きを進める。
一体何故こんなことになってしまったのか……一ヶ月前までVTuberのVの字も知らなかったのに……。
そうしてわたしは、引き返せないところまで行ってしまったのでした。

以下は死体埋めボイスのネタバレ感想(というかほぼ妄想)です。

 

続きを読む

音楽劇『キセキ―あの日のソビト―』も素晴らしかったですという話

大好きな映画『キセキ―あの日のソビト―』が舞台化されるということで、配信チケットを購入して鑑賞しました。
劇場に足を運ぶのは難しい状況だったので、配信してくれたら嬉しいなぁ……でもこのご時世とはいえ、全ての作品が配信出来る訳じゃないよなぁ……とソワソワしていたので、配信決定のニュースが本当に嬉しかったです。
これから大阪公演(嬉しいことにこちらも配信があるので、また観たいと思います!)もあるので、それまでに感想を書いておこうと思い、久しぶりにブログを開きました。
 
一言で言うなら、音楽劇『キセキ―あの日のソビト―』もめちゃくちゃ良かった!です!!
映画版は言葉での直接的な描写が少なく、人物の心情を表情や情景から想像するタイプの作品です。
それとは対照的に、舞台版は台詞・モノローグ・歌でストレートに心情を述べていました。
「音楽劇」なのでミュージカルとは違うのですが、大事な場面で歌が効果的に使われていました。
生バンドの演奏も素晴らしいし、皆さん歌が上手いのでアカペラもすごい!
生で観たら更に楽しいんだろうなぁ……!!
 
また、1つのシーンの中で時間軸の異なる複数の出来事を次々に表現するなど、舞台ならではの表現を使うことで、各メンバーのバッググランドを描いています。
映画版では兄弟に焦点が当てられていましたが、舞台版はメンバー全員がそれぞれ悩みながら、5人で前に進んでゆく物語になっていました。
小説『それってキセキ』の内容も反映されていたのが、GReeeeNファンとしてはとても嬉しかったです!
映画版は役名が片仮名表記ですが、舞台版は英語表記になっているのも、本家GReeeeNにより近いことを表しているのかな……と思いました。
 
以下、ネタバレ感想になります。
大阪公演の配信*1は11/12~11/18まで視聴出来るそうなので、まだの方は是非とも作品をご覧になってからお読みください!
 
続きを読む